オフコース「君住む街へ」は、後に作詞作曲した小田和正が語ったところでは、ツアー中にメンバーと一緒に作った曲だという。
その「君住む街へ」は、1987年「OFF COURSE TOUR 1987 as close as possible」日本武道館公演の終演後に、クロージングソングとして流された。

「君住む街へ」は作曲者がメインボーカルを務めるオフコースにあって、作詞作曲の小田和正以外にも、松尾一彦・清水仁が交互にメインボーカルをとる点が特色だった。

 あの日の勇気を忘れないで
 すべてのことが終わるまで
 君住む街まで 飛んでゆくよ
 ひとりと 思わないで いつでも

リスナーに寄り添い、静かなエールを贈るバラードは、ビデオ作品「OFF COURSE TOUR 1987 as close as possible」収録を経て、翌1988年にシングルとしてリリース。その際には、この曲のミュージックビデオが作られた。
そしてアルバム「STILL a long way to go」1曲目に収録。
アルバムリリースと同時にはじまった全都道府県102公演に及ぶ、まさに「君住む街へ」を地で行くロングツアー「STILL a long way to go OFF COURSE CONCERT TOUR 1988-1989」では、本編最後に歌われた。

そのアルバムとロングツアーは「オフコース解散」を前提にしたものだった。ツアー中の1988年11月、オフコースは解散を発表。
ツアー終了後、スタッフの開催を求める声を受けて開かれた1989年2月26日、東京ドーム公演「OFF COURSE The Night with Us」でオフコースは活動を終了する。
その解散ライブの2曲目に「君住む街へ」は歌われた。

後に小田和正は、イベントで「君住む街へ」を歌う前に「この曲でオフコースは終わっていきました」と語っている。
ファンの間でも、オフコース解散直前にリリースされたこともあり、「君住む街へ」はオフコース解散を象徴する曲となっていった。

小田和正がソロになってからしばらくは、「君住む街へ」はアンコールでの、セットリストには定められていないキーボード弾き語りとして歌われることがあった。
その「君住む街へ」がアンコールで本格的に歌われるようになるのは、1995年「FUN MORE TIME! KAZUMASA ODA TOUR 1995」の関東圏以外の公演からである。
奇しくもこのツアーから、小田和正がライブ会場周辺を巡る模様を映像にして会場で上映する「御当地紀行」がはじまる。この街にコンサートに来た証、という趣旨も込められた「御当地紀行」は、「君住む街へ」精神から生まれたものかもしれない。

1997年から1998年にかけてのツアー「THRU THE WINDOW K.ODA TOUR 1997-1998」では、ツアー告知のチラシに「小田和正 君住む街へ」というキャッチコピーが添えられ、そして全公演のアンコールで「君住む街へ」歌われた。
2000年のツアー「Kazumasa Oda Tour 2000 "SAME MOON!!"」でも、引き続きアンコールで「君住む街へ」が歌われている。

2001年リリースの、オフコースのセルフカバーアルバム「LOOKING BACK 2」に、「君住む街へ」は小田和正ソロボーカルで、アレンジを一新した「君住む街へ」が収録された。
なお、その年の「クリスマスの約束〜きっと君は来ない〜」では、オフコース時代のアレンジで演奏している。
翌2002年のツアー「K.ODA TOUR 2002 『Kira Kira』」、2003年の味ツアー「KAZUMASA ODA ASIA TOUR 2003 『Kira Kira』」では、本編最後の曲として、新アレンジの「君住む街へ」が歌われている。
以降、「君住む街へ」はセルフカバーされた新アレンジで歌われるようになる。

2005年「Kazumasa Oda Tour 2005 「大好きな君に」」では、アンコールで新アレンジの「君住む街へ」が歌われた。
このツアーでは台湾公演が開かれるが、それに先立ち、同年リリースのオリジナルアルバム「そうかな」台湾版に「君住む街へ」北京語版が収録される。
そして台湾公演において、北京語版「君住む街へ」は歌われた。

2007年、ベストアルバム「自己ベスト・2」に「君住む街へ」のセルフカバーバージョンが収録される。
同年、仙台にて単発で開かれたプレミアムライブに「君住む街へ」のタイトルが冠された。
そして2008年「KAZUMASA ODA TOUR 2008 「今日も どこかで」」、ツアー追加公演となる東名阪ドームツアー「KAZUMASA ODA TOUR 2008 「きっと またいつか ♪今日も どこかで FINAL♪」」でも、「君住む街へ」がアンコールで歌われている。

こうして「君住む街へ」は、小田和正のソロ活動のキーワード的な曲となっていく。

しかし2011年の東日本大震災を契機に、津波を連想させる歌詞があるとして、その後しばらくの間、「君住む街へ」は小田和正ライブのセットリストから外されることになる。

2016年、オフコース時代からの曲を網羅したベストアルバム「あの日 あの時」に、「君住む街へ」が収録される。
そしてアルバムリリースと連動して開かれるツアーは、「KAZUMASA ODA TOUR 2016 「君住む街へ」」と冠され、「君住む街へ」はコンサートのオープニングフィルムのBGMとしてインストが流され、そして本編最後に久々に歌われた。

2018年のツアー「KAZUMASA ODA TOUR 2018 「ENCORE!!」」でも、「君住む街へ」は引き続きセットリストに組み込まれた。


関連記事:

オフコース 「君住む街へ」
(楽曲紹介・2007年執筆)

君住む街へ
(楽曲史・2011年執筆)

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オフコースDVD「OFF COURSE CONCERT TOUR 1987 as close as possible」
(収録映像作品紹介)

オフコース「STILL a long way to go」
(収録アルバム紹介)

オフコース「君住む街へ 1984-1988」
(収録アルバム紹介)

オフコース「オフコース・グレイテストヒッツ 1969-1989」
(収録アルバム紹介)

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STILL a long way to go OFF COURSE CONCERT TOUR 1988-1989

OFF COURSE The Night with Us (1989.2.26 東京ドーム)

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小田和正 「LOOKING BACK 2」
(収録アルバム紹介)

小田和正 「そうかな」台湾版
(収録アルバム紹介)

小田和正 「自己ベスト・2」
(収録アルバム紹介)

小田和正 Live Set List
(ソロライブのセットリスト集)

Kazumasa Oda Tour 2005 「大好きな君に」
(記事集)

KAZUMASA ODA TOUR 2008 「今日も どこかで」
(記事集)

KAZUMASA ODA TOUR 2008 「きっと またいつか ♪今日も どこかで FINAL♪」
(記事集)

KAZUMASA ODA TOUR 2016 君住む街へ
(記事集)

KAZUMASA ODA TOUR 2018 「ENCORE!!」
(記事集)

OFF COURSE TOUR 1987 as close as possible(Blu-ray Disc)
オフコース
(株)アリオラジャパン
2016-02-03


STILL A LONG WAY TO GO
オフコース
ファンハウス
1988-06-09


オフコース・グレイテストヒッツ 1969-1989
オフコース
ファンハウス
1998-05-21


自己ベスト-2
小田和正
BMG JAPAN Inc.(BMG)(M)
2007-11-28

dp/B00005EKTI?SubscriptionId=AKIAIM37F4M6SCT5W23Q&tag=lvdrfree-22&linkCode=xm2&camp=2025&creative=165953&creativeASIN=B00005EKTI" target="_blank">君住む街へ 1984〜1988
オフコース
ファンハウス
1989-02-01


LOOKING BACK2
小田和正
ファンハウス
2001-05-16


あの日あの時
小田和正
アリオラジャパン
2016-04-20