西門加里(小室みつ子)による歌詞は、クリスマスの夜に「君」を探し出そうとする者の心情を描いている。そして小室哲哉のメロディーとサウンドはクリスマスソングにふさわしく華やいでいる。
2019年のファン投票では第27位にランクイン、翌2020年リリースのベストアルバム「Gift from Fanks T」に収録されている。
1987年のアルバム「humansystem」には、「LEPRECHAUN CHRISTMAS」「THIS NIGHT」と2曲のクリスマスソングが収録されている。
「LEPRECHAUN CHRISTMAS」は作詞が小室哲哉と小室みつ子、作曲は小室哲哉と木根尚登。木根が曲制作に苦戦していたところを、小室が助け船を出すかたちで完成させたという。その小室は、ロスで東京のクリスマスが恋しくなった、その想いを込めたという。
クリスマスの情景を客観的に歌いつつも、「君」への想いがさりげなく表れる曲となっている。
アルバムの最後に収録された「THIS NIGHT」は、作詞作曲共に小室哲哉、クリスマスには出会わなかった二人のはじまりを歌ったバラードである。
「humansystem」と連動して開催されたツアー「Kiss Japan TM NETWORK Tour '87〜'88」では、クリスマスまでは「LEPRECHAUN CHRISTMAS」が、クリスマスの後には「THIS NIGHT」が演奏されたという。
2019年のファン投票では「THIS NIGHT」が第46位にランクイン、翌2020年リリースのベストアルバム「Gift from Fanks M」に収録されている。
TMN にリニューアルされた1990年、アルバム「RHYTHM RED」からシングルカットされた「RHYTHM RED BEAT BLACK」のカップリングとして、「DREAMS OF CHRISTMAS」が書き下ろされる。
作詞は小室哲哉、作曲は小室哲哉・木根尚登で、ミディアムテンポの華やいだサウンドに幸せなクリスマスの情景を描いた歌詞を載せている。山下達郎「クリスマス・イブ」をはじめとする、冬至主流の切ないクリスマスソングとは対極的な仕上がりである。
またメインボーカルを宇宮隆だけでなく、小室や木根、そしてサポートメンバーのギタリスト・葛城哲哉も務めている点も特筆される。
この曲はNTTポケットベルのCMソングに起用され、テレビでも演奏された。
翌1991年にはシングル「WILD HEAVEN」のカップリングに「DREAMS OF CHRISTMAS ('91 NY MIX)」が収録された。
「DREAMS OF CHRISTMAS」は、TMN 期の「RHYTHM RED TMN TOUR」(1990年〜1991年)、「TOUR TMN EXPO」(1991年〜1992年)は12月限定で演奏されていた。その後は2003年「TM NETWORK FAN EVENT in NAEBA '03」で演奏されている。
2007年、シングル「WELCOME BACK 2」のカップリングに、17年ぶりとなるクリスマスソング「N43」が収録されている。
作詞・作曲は木根尚登で、札幌に実在するカフェ & バーと TM NETWORK デビュー期の実話を題材にした曲であるという。アップテンポのメロディに、過去を思い出す歌詞が添えられた。
同年リリースのアルバム「SPEEDWAY」には「N43 -1983 Edit-」として収録される。またシングルリリースと共に開かれたコンサート「REMASTER」でも演奏されており、そのうち日本武道館公演がDVD化されている。
2012年にはファン投票を元に選曲された木根尚登 20周年記念ベスト TM楽曲集「キネバラ」で、木根が「N43」をセルフカバーしている。
そして2021年から2022年に配信されたコンサート「How Do You Crash It ?」で、「N43」が演奏された。(のちに Blu-ray 化)
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